炎症性腸疾患

潰瘍性大腸炎とクローン病を合わせて炎症性腸疾患と呼びます。明確な原因がないにもかかわらず、慢性的に腸に炎症が起こる病気であり難病として扱われています。ここ20年間に患者数が急に増加しており、もともと病気になる体質がある人に食事や薬、日光や大気汚染などの生活環境などが加わって起こるといわれています。最近では腸内細菌も関わっていることも明らかになりつつあります。どちらの疾患も10から50歳代に診断されることが多く、プライベートや社会生活に影響することも少なくありません。診断には内視鏡検査と検便、血液検査が必要です。先ず厄介な症状を抑えて早く日常生活にもどすための寛解導入治療を行い、その後にふたたび悪化しないように良い状態を維持するための寛解維持治療を継続します。数年では収まらず、5年、10年、20年と経過する病気ですから、維持治療は大変重要です。長期にわたるため単に効果のあるなしだけでなく、患者さんが安心して継続できる治療を決める必要があります。当院では、いくつかの選択肢をもとに、患者さんにとって受け入れが可能な治療方法を一緒に相談しながら決めます。時に受け入れがたい治療もあるかもしれません。なぜそれが必要なのか、頑張ってやればどんなメリットがあるのか、いつまでやるのかなど、不安な疑問点にお答えします。是非とも診療にご参加ください。

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