ピロリ菌

ほかの細菌とは異なり、珍しいことに強力な酸性環境である胃の中でも存在することができます。潰瘍や癌の原因として一般的に認識されている細菌で、メディアなどでもしばしば取り上げられていることから聞いたことがあると思います。残念ながら症状から感染を診断することはできず、ピロリ菌の存在を直接的、間接的に証明することにより診断がなされます。具体的には、血液、吐く息(呼気)、便などを用いて証明しますが、現在の保険診療ではまず内視鏡検査を受けていただき、ピロリ菌感染が疑われる場合に限り上記の感染診断を行います。効果の高いお薬の組み合わせにより、概ね9割以上の患者さんで除菌治療は成功します。もし失敗してもお薬の種類を変えることによりほとんどの場合は除菌が成功します。それでも失敗する場合には専門の医療機関をご紹介いたします。ピロリ菌感染による病気は炎症や潰瘍、癌など多岐にわたります。除菌に成功しても、その後の管理はそれぞれの病態で異なりますのでよく話し合いましょう。

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